【質問１】（かがわ電子自治体システムの運用について）

　通告に従いまして、まず、電子政府の構築について、三豊市のこれからの取り組みをお尋ねします。
　先月の日経新聞で電子政府の構築について特集しており、政府は2000年７月にＩＴ戦略会議を設置し、５年以内に世界最先端のＩＴ国家になることを目指し、同年11月にＩＴ基本戦略を発表。2001年１月にはＩＴ戦略本部を設置し、ｅ－Ｊａｐａｎ戦略を決め、2003年までに行政内部の電子化に取り組む目標などを提示し、そして、2003年１月には、ＩＴの活用で元気・安心・感動・便利な社会を目指すとしたｅ－Ｊａｐａｎ戦略IIを決定。８月には、住民基本台帳ネットワークシステムを通じ、住民票の写しが全国どの市町村でも取得できるようになったわけでございます。2005年５月には、サイバーテロや情報漏えいが相次いだため、政府に情報セキュリティ政策会議を設置。2006年１月にはＩＴ新改革戦略を決定し、医療や道路交通などへのＩＴ活用を提言。2007年11月に、登下校時の子供の安全を守るシステムの開発などを持ったＩＴによる地域活性化等緊急プログラムを作成しております。2008年４月、行政手続の電子化を加速するために、ＩＴ政策ロードマップ（行程表）の中間報告を発表し、旅費の精算など役所の内部手続の効率化を推進するなど、政府の取り組みが報道されており、構想から８年、世界の対応の中で、国連の進捗度世界ランキング調査で日本は11位どまりで、２位の韓国におくれをとっているのが現状であります。
　国の１万4,000種類の行政手続は95％までオンライン化でき、申請できるようになっておりますが、国民のメリットになる中央省庁や地方自治体の窓口業務に関係する業務は、個人関係では税金の申告納付、社会保険の届け出など、企業関係では登記や輸出入許可申請等は電子化が進んでいるが、住民票の写しの取得、引っ越し時の手続、自動車免許の書きかえなど、地方に関係する業務がおくれているのが現状であります。
　香川県では、県が中心になり、かがわ電子自治体システムの運用を平成16年１月から実施しており、住民サービスの向上や行政運営の簡素化及び効率化を図る目的で、当システムの運営協議会を設立し、８市９町が加入して進めているが、本市の取り組みと今後の対応についてお尋ねします。

【質問1答弁横山市長】
　藤田議員の御質問にお答え申し上げます。
　まず、本市における電子自治体の構築につきましては、ＩＣＴの利活用による市民サービスの向上や業務の一層の効率化を目指し、情報システムに係る費用対効果などを検証しながら鋭意取り組んでおるところであります。
　また、議員御指摘のように、総務省では平成22年度までに電子申請率50％以上という目標の実現を図るため、平成18年７月に電子自治体オンライン利用促進指針を策定し、住民の利便性の向上や業務の効率化が期待できる公共施設予約などの21の手続を選定し、重点的に利用促進を図るとしたところであり、本市におきましても、県及び８市９町で構成するかがわ電子自治体システム運営協議会に参画をし、電子申請について現在検討しているところであります。本市におきましては、まず平成21年度から、公共施設予約について電子申請を開始したいと考えておりまして、今後ともコスト意識や費用対効果を検証しながら市民サービスの向上を目指し、電子自治体の推進に取り組むことで効率的な自治体運営を推進してまいりたいと考えております。
【再質問１】

　本市においては、平成21年度から公共施設の予約に電子申請を開始したいとのことですが、本来、国が進める電子政府もかがわ電子自治体システムも、行政運営の簡素化及び効率化を図る目的で実施するものです。平成19年度の事業が１億3,100万円余ですから、この決算内容がどのようなものなのか、今回は資料の提出を求めていませんから、今の時点では事業を市がどこまで進めれば効率的なのか非効率的なのか判断できませんが、新規採用者40人分以上の人件費に相当しますので、効率的であったとは私は思いませんが、将来にわたりどの業務を簡素化するのか、全体的に業務の見直しも重要であると考えております。
　しかし、一番重要なのは、行政側だけでなく、利用者側に便利でなければ効率的にならないわけですから、その利用者のパソコンによるインターネット利用が伸び悩んでいる実情を踏まえ、インターネットのインフラである光通信網の全国的な平均利用可能率は82.6％。しかし、その利用率は、東京で27.3％、全国平均でも20％前後ですから、生活の中にインターネットを必要としていないことや、我々団塊の世代のパソコン利用が進んでいないところが韓国のＩＴ化におくれている原因であると、私は考えております。
　今後急激に、パソコンによるインターネット利用が進むとは考えられません。それは、我々より若い世代は、携帯電話によるインターネット利用が増えており、電子決済も進んでいることや、今後はまた端末装置として進化を続けると、プリントアウト、それから記憶装置に保存できるようになれば、利用ももっと広がってくるのではないかと思います。したがって、当面は携帯電話による電子予約の申請ができるものや効率化につながるものから検討を進める必要があると思うが、どのような対応を考えているのかお尋ねします。

【再質問１答弁横山市長】

　詳細につきましては部長から答弁をさせますけれども、現状の分析としては、議員が御指摘のとおりだと考えます。私たちもインターネットの普及を目指して、市のホームページもかなり力を入れて中身を充実させておりまして、三豊市のホームページはおもしろいということで、かなりの読者からのいい反応はいただいておりますが、ヒットしてくる数は余り伸びません。以前のボリュームから増えていない。ですから、インターネット利用者がぐっと上昇してきておるという手応えは感じておりません。
　その半面、携帯電話からの情報入手、これがむしろ、団塊の世代とは言わなくても、40代、50代においてもこの傾向が見えておりますので、やはり携帯から情報収集する、あるいは携帯からさまざまな申し込みをする。この携帯を利用したシステムというのが、私たちがやはり現実対応としては考えていかなきゃいけないところだろうなというふうな理解はしておりますので、現状分析は議員御指摘のとおりだと考えております。ちょっと、詳細については部長より答弁させます。

【再質問１答弁高木政策部長】

　ほとんど市長の方から答弁しておりますので、私の方からつけ加えることはございませんけど、本市のインターネット環境、これは有線ということでいきますと、１メガバイト以上のブロードバンド、高速通信と言われておる部分が市内で91％ほどはカバーできております。その中で、有線のインターネット利用割合は約30％というふうな統計上の数字が出ております。ただ、現在は、有線のインターネット環境だけでなく、無線によるインターネット環境も相当整備されてきております。
　また、今、市長が申し上げましたように、携帯のインターネット接続等、携帯が非常に進化しておるということでございますので、本市においては、インターネット、携帯電話等を総合的に勘案して、市民にとって何が使いやすいか、そして最も経費がかからないかというようなことを考え、今後、市役所と住民との間の電子化を進めてまいりたいと、このように考えております。