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2012/09/01

「2020年の日本人」~人口減少社会の設計~

Tweet ThisSend to Facebook | by:こうせい

政策研究大学院大学教授松谷明彦氏からj人口減少問題の講演があった。

.大学院大学は全国に4校しかなく、文科系の大学院で松谷教授は設立当初から就任している。前職は大蔵省主計局で国の予算を担当していた。50歳で退職しこの道に入ったそうである。

ここ数年は人口問題を研究している。日本の人口は2004年がピークで翌年から減少が始まっており3年目である。地域ではもう少し前から始まっているが日本全体は2005年から減少している。人口減少を経験した国は無いことは無い。中世ヨーロッパではペストにより2/3になった時もあったが既に回復している。過去には戦争や疫病で人口が減ったことは有っても一時的なものであった。

しかし、今日本の人口が減少しているのはこのような一時的なものでない。これから100年200年と右肩下がりの減少はどの国も経験したことは無い。したがって他の国に手本が無い。日本は昔から遣唐使、遣隋使の時代から他の国の文明を上手く取り入れ国を作ってきた。

これからは、日本自身が試行錯誤を経ながら対応策を考えなければならない。我々はこのような問題に直面している。その原因は何か、よく少子高齢化といったことが言われているが、出生者数と死亡者数の表で分かるように、出生率は1970年から下がりつづけている。問題は死亡者数が急増している。この原因は大正から昭和にかけて富国強兵で産めよ増やせよとした時の人たちが今亡くなっていることを表している。

もう一つは75歳以上の人口を示しているが、この75歳はこれから亡くなる確立の高い人たちで、これがこれから死亡者数の急増はここにあり、人口の減少は少子化より死亡者数が多くなることが問題である。

少子化問題については2000年までの少子化と2000年以降の少子化は違う。2000年までは、出生率の低下にある。出生率が1.3人から低下しても1.1人で止まる。しかし2000年以降は子どもを産む女性の数が少なくなっている。2000年には25歳~39歳までの女性の人口が1300万人、これが2025年には800万人に減少することが問題である。

これからは少子化対策の中身が重要。ドイツ、フランスでは人口問題は外交政策。移民を考えなければならない。移民問題は賃金問題につながり、社会保障問題にもなる。日本もそのような道を歩むか。少子化より若者対策が必要。子どもを産みやすい社会を作るには、若者が生活できる社会構造に田舎に残る又は帰ってくる所がなければならない。

島根県は現在高齢化がいちばん進んでいる。高齢者が多い若者が少ない。東京は高齢者が少なくて若者が多い。島根県のような構造はどの県にも言える。何故このような事になるかは、子どもを産む年代の女性が少ないところにある。島根県の高齢化はこれ以上進まない。しかし人口が激減する。東京は人口減の心配より高齢化の心配がある。25年たてば高齢化が進む。

東京圏は年齢別の人口構造の変化が大きい。財政が悪化し増税しなければ財政がもたない。地方は島根県と同じ、少子化対策とゆうより、若者が残れる対策が必要。労働力人口は、2005年~2030年で1,100万に減少する。したがって工場の集約が必要になる。外国人の労働力を求めるようにもなる。しかしドイツの例から3%程度、増えすぎると財政悪化になる。

国内総生産のうち個人消費と設備投資(公共投資も含む)の消費と投資に分けられるが、その割合は消費が70%、投資が30%であるが、今後は間違いなく消費が増える80~85%になり投資が20~15%に減少する。それは人口の高齢化によるもの。預金は投資に周る、その貯蓄率が下がる。現在15%を貯蓄に回しているが、ドイツは7%、アメリカは5%であるが、これから日本は恐ろしく早く貯蓄率が下がる。

急速に進む高齢化の原因は、昭和23年の優生保護法にある。禁止されていた妊娠中絶を認めた。100万人の出生を抑え人口を自然でなく意図的に弄った。このような他所の国には例が無い。2つの山があるのは日本だけ。この塊はベビーブームと優生保護法で谷が出来た。このことが急速に高齢化が進む原因。

これからは消費割合が増え投資が減る。日本の投資の関連した産業は湾岸地域にある。資源が無いから大型船のつく所に東京と愛知と大阪に重工業が発展した。日本が重化学工業を選択したのは、戦争に負けたことによるもの。この様な投資関連産業より、消費関連産業が進みビジネスチャンスが生まれる。

価格消費でない、人々のライフスタイルが変わり、品質の競争になる。したがって消費構造が多様化する。そうなると地方にも起業化が望める。しかしマーケットが小さいので、隣の県を圏域とした範囲で大量消費より質の高い製品が望まれる。今までの街づくりは市、県を中心にした街づくりが行われてきたが、県を越えた範囲の起業を分業で行うことが望まれる。したがって人間の手を入れた伝統的な技術が大切になる。

先に言ったように都市は急速に高齢化し、農村は急速に人口減少が始まる。2000年に135,000の集落が2020年に116,000に減少すると農林省が発表している。集落の定義は5戸以上をいうが、江戸時代から形成された19,000の集落が消滅することは農村部だけの問題でない。都市部を災害から守っている。これを理解し農村部と都市部の役割が重要になる。伝統的な産業とはアップルコンピュータのアイポット、新潟のアルミの化粧技術、エアコンのメッキ技術のように近代産業との融合が必要。

3大都市圏との競争は無理、地方の特色を出さなくてはならない。
(2007年政務調査報告書より第12回清渓セミナー研修報告の一部抜粋)


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